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読谷北窯 第108回 窯出し


2011年7月21日。
セミが鳴き、汗が止まらない読谷村の朝。。
本日は読谷北窯の108回目の窯出しです。
年に5回焼かれるこの窯の2011年3回目の窯出し。

1年で最も窯焚き、窯出しが体力的にキツいこの7月の窯。
果たして今回の焼き上がりはどうでしょうか。




朝9時過ぎに作業が開始します。

最後まで火の入っていた上の方の部屋はまだまだ熱気が強く、
部屋に入るだけでサウナ以上の熱気。皆、最初の10分で汗だくになります。


今回は1番下の1番の部屋は松田共司工房。窯の口を開けると大物がちらと覗きます。

沖縄は既に梅雨も明け、快晴。本当に暑い一日になりました。




各部屋が開いていき、徐々に今回の全体像が見えてきます。

手前の大物が運び出され、親方のチェックが入ります。

やや焼きが強いものが多い印象です。









暑く、暑く、本当に暑いので午前中に早速皆着替えをしながらの作業です。


松田共司工房は数が多く、かなり窯への詰め方を工夫したようで、
比較的焼きの強いものが少なく、上々の仕上がりに見えます。

しかし、出てくる大皿は湿気のせいで発色は最高に良いものも、大きくヒビが入っています。
そんな器が大量に見受けられました。

これは沖縄の焼物が素焼きをせずいきなり本焼きをすることも一つの原因なのですが、
なんとも残念な感じがします。



左は焼きが強く釉薬がブクブクしてしまったもの。売り物にはなりません。


少しずつ窯から器が運び出されていきます。

それぞれの工房に徐々に器が運び込まれるころ、お昼になります。


皆、着替えたり一息入れて、お昼ご飯。



皆が作業を中断。共司工房はお昼の準備。米司工房の皆さんといつも通りそばを頂いてきました。


昼食に頂いたフーチバー(よもぎ)のそばは苦みが効いて、夏の暑さにはぴったり


少し横になったり、休んだりして午後も作業開始です。





近くの猫も焼き上がりが気になって駆けつけます。

焼き上がった器の入った段ボールで昼寝。。。
猫ならではの特権です。


ここでも焼きの良くないものはどんどんはじかれていきます。

不安定な登り窯ならではの光景でしょうか。

前にある窯元が「電気窯やガス窯は100点が取れる、しかし登り窯は100点以上の時がある。」と
言っていたのを思い出します。30点や40点もあるのですが、100点以上のもの、
果たして今回はどのくらい出たでしょうか。






作業はどんどん進んでいきます。

これは!と思う器がどんどん運ばれていくのですが、この日は運び出し並べる作業のみ。
我々は選ぶことができません。翌日の仕入れを待つのみ。
涎を垂らしながらひたすら作業を見守り、親方達に色々と器の事を聞くのみです。






窯の中がすっかり空っぽになり、皆が各工房に移動して、器のチェックをしたり、
重なって焼かれてくっついているものを一つ一つ離して磨いたり、
夕方にかけて作業は大詰めです。


第108回は焼きの強いもの、湿気に割れが非常に多かった窯出しとなりましたが、
その中でもできるだけ状態の良いものを選んできました。


皆様のお気に入りが見つかるでしょうか。





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