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2013年 中国 貴州省 少数民族の手仕事を求める旅2
貴陽の貴陽龍洞堡国際空港へ無事に降り立ち、この旅に同行してくれるドライバーの潭さんと落ち合う。
長い時間を一緒に過ごすだけに、良さそうな人で安心。
貴州省入りした初日は、貴州省黔東南苗族侗族自治州というエリアに入り、摆贝(Baibei)から榕江(Rongjiang)へ。
貴陽から高速の榕江出口へ向けひたすら走る。所々少数民族の集落らしきが見える。美しい古い家など。
貴陽でお昼ご飯を食べ、案外奇麗な高速道路をひたすら。こりゃ楽な旅の予感。
と思ったら甘かった。
高速出口を出てから、摆贝までの道のりが未舗装で、かなりしんどい道続きでした。
が、川沿いをひたすら走り、ある箇所で山側に登り始め、10分ほど。
摆贝に到着。いきなり旅のハイライトか、という苗族の民族衣装の人達がそこかしこに。
摆贝の村は山の斜面に位置していてそれ自体が美しい。ちょうど夕方で西日が当たるこの時間は格別です。
摆贝の苗族(ミャオ族)、衣服や家屋、その暮らし。
摆贝はその行きにくさからあまり情報が無いのだけれど、ここの人達の衣装の前掛けや
脚絆の美しさには定評がある、とのことでした。それは前評判通り。
(ページ上の写真の女性はこの集落の女性。見事な柄の前掛けと脚絆。)
女性達は集落のあちこちで座っておしゃべり。後ろの家は新築で、瓦は伝統的なものではない。変化の波。
藍染め、ろうけつ染め、刺繍…それぞれかなり手の込んだ衣装を着ている。
大方の女性が人民靴(モスグリーンのもの)を履いている。都会ではおよそ見かけなくなってきたのに、
こちらではまだまだこれが主流。中国、を感じる瞬間でもある。
写真上、目を疑ったのは左の女性のニューバランスのスニーカー。
写真下、左は洗濯された男性の衣装。右は女性が祭の時などに着る正装。かなり派手。
村の日常。
左上:家の屋根は木の皮から瓦へ変わり、その瓦も窯で焼かれたものから樹脂のものへ。
右上:若者が村の広場で伝統の笛を練習する。
中段:屋根瓦は独特の美しさ。
左下:家の内部は簡素だが、ここも電気はきちんと通っているのでさほど不自由は無さそう。
右下:左の家の中からは男達の楽しそうな声が。焼酎で夕方から一杯。仕事の後だろうか。
日が傾いてきたので、行きと同じガタガタ道を通り、榕江を目指す。
貴州省 榕江県 榕江の町、そして働くかご。
榕江にはトータルで2泊した。
榕江県の中心の町だが、かなりのんびりとした小規模都市。
貴州省の少数民族の村を回るから、ここの町はバスなどの接点になるのでおそらく皆通るであろう町。
中心地は一時間も歩けばほぼ見終わってしまうような大きさだが、苗族や侗族(トン族)が
町中でも沢山見られるし、大都市ほどの緊張感が無いので程よくリラックスできる。
ただし車が通ると土埃が舞い上がり、これにはちょっと嫌気がさす。
朝、市場へ。
少数民族や漢民族、いろんな人達が集まってきて朝の市場は大にぎわい。
右下、油条(油條)屋さんのおばちゃんは何でサングラスかけているのか、わからなかったなぁ。
この町が好きになったのは、きっとこの市場だ。
活気があって、どのお店の人も親切で、素朴な味の食べ物を売っている。
そして、何よりも働くカゴが素敵だった。
こんな商売をしているもので、生きている道具に出会うとなんだか本当に嬉しくて、
出発しなければいけない時間ギリギリまで市場でシャッターを切る。
働いている人達をぼんやり眺める。
良い町だなぁ、とそんな風に思う。
榕江の町のお葬式。
榕江に泊まった二晩目は雨だった。
寒い夜で、町全体が静かに、暗く、なんだか寂しい感じだったのだけど、
町中の一角に裸電球の集まりが見えたので近づいてみる。
やたら賑やかで、何をしているのかな、と思ったら葬式だった。
頭に白いのを巻いているのがどうも亡くなった方の身内らしく、忙しく動いていた。
周囲には宴会をする人と、麻雀をする人達。
中国の葬式ではこれは当たり前らしく、みんなガハガハ笑って楽しそうにしているのが印象的だった。
そんなもんか、なんて思いながら葬式なのにどこかちょっと暖かく感じるこの雰囲気は悪くなかった。
続いて、トン族の村を巡ります。