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北窯宮城正享

北窯 宮城正享さんの尺皿



沖縄の「北窯」と言えば今や沖縄を、いや、日本を代表する民窯かもしれません。
現代のやちむん(沖縄のやきもの)、沖縄の民藝を知る上で必ず目にする窯かもしれません。

当店でも開店以来、欠かさず窯出しに足を運んで焼きたての器をご紹介していますが、
器が魅力的なものである後ろには、それを作っている人、人そのものの魅力があります。


北窯4人の親方のうち、宮城正享(みやぎまさたか)さんは個人で個展をやったりしないし、
あまり東京や他の土地に出て行く人でもないので、何かに取り上げられたりする機会が
比較的少ない方ではないかと思います。
(おまけに写真もなかなか撮らせてくれないのでうちにも写真もあまりなくて…
上の写真左側、背中向けているのが宮城さんです。笑)


窯へ顔を出せば自らいつもお茶やお菓子を持ってきてくれ、とても気遣いのある人で、
60歳を超えて、まだまだ元気、という雰囲気です。


宮城さんの工房はお願いしているものをなるべくきちっと用意しようとしてくれる窯で、
お付き合いしていてとても有り難い窯でもあるのですが、
窯詰めや窯焚きも経験の浅い工房のお弟子さんにも積極的にやらせるので、
窯を開けてみた時、各工房の中で出来の差に開きのある工房でもあり、
毎回買い付けの時は注文品の仕上がりが特に気になる工房でもあります。


北窯宮城正享


ただ、山田真萬さんのところで修行した宮城さんの器は、厚みがしっかりとあり、
どこか無骨なのだけど優しさのある、そんな表情があり、
それがたまらなく好きなのです。

沖縄で現在も作陶しているある作り手さんに聞くと、若い頃の宮城さんは、
体つきもかなりがっしりしていて筋骨隆々。
軽々と大物を作り、若い作り手から憧れられる存在だったそう。




尺皿をお願いする。


ある日、宮城さんと話していて、何気なく「最近窯出しの時、大皿が少ないですね。」と
僕が話すと、宮城さんは「注文が少ないし、大皿は売れないよね。作りたいんだけど。」と
ちょっと寂しそうに言いました。


北窯宮城正享


どの窯でもそうだけど、僕は大きなものに目がなくて、
そんな事を聞いてしまったらますます大皿をオーダーしたくなりました。

失礼な話かもしれないけれど、年齢的なものを考えると、
宮城さん本人が挽いて、素晴らしいと思える大物ができる時間は限られています。


そこで、今まで見てきた宮城さんのもの、工房にある昔のもの、自分が好きなもの、
そういったものの中から、
「シンプルなもの。呉須を使ったもの。」を中心に15枚ほどオーダーをかけました。

3回の窯に分かれて出来上がってきたものが今回のものです。


シンプルなものは、宮城さんの「作り」を感じられるもの。
「呉須」は単純に僕の好きな色でもあり、比較的安定して焼き上がるもの。
そしてどちらも日常使いに適している。つまりどんな料理とも相性の良いもの。



みんげい おくむらの3周年記念として


そんなストーリーを重ねて出来上がってきた宮城さんの尺皿ですが、
大皿を日常使いにしてもらいたい、という思いから、
うちの3周年に合わせて(ちょっと遅いけど)特別価格で販売致します。


これからも継続的に宮城さんの尺皿を販売していきたいのですが、
「大皿っていいな」という人が一人でも増えれば。という思いがあり、
今回は当店の会員様限定、そして期間限定の価格での販売になります。
お気に入りの一枚をどうぞ手にしてみてください。

(→北窯のその他の器はこちらからご覧下さい。)



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