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レンテン族(ランテン族)の手仕事



レンテン族(ランテン族)はラオス北部のルアンナムター県に住む、
ラオスの少数民族の中でもさらに人数の少ない民族です。
中国から渡ってきたとされ、今でも漢字の読み書きができる人がいます。

レンテン族の住む村はこの地域に点在し、また人数も少ないことから比較的
近親の結婚が多いと言われ、独特の雰囲気と文化を持つ民族です。


レンテン族の人達は、藍染めの民族衣装を身に着けています。
藍染めで襟や袖に刺繍が施された、
比較的シンプルなワンピースのような上衣に、
シンプルな藍染めの五分丈ほどのパンツ。

そして、成人女性は眉をそり落とす文化があり、
一見するとなかなか年齢がわからないのです。


右のおばあさんは、ベトナム戦争時に補給兵として
戦闘機にも乗ったことがあるという時代の証人でもあり、
また美しきレンテン族の伝統を守る女性。

よく動く部位から色落ちされた藍染めの衣装が唯一無二の美しさ。



レンテン族は綿を育て、「すくも」から藍染めをします。
もちろん他の色に布を染めることもありますが、全て天然染料です。


ルアンナムターの町の中心部から離れ、車で数十分の村を夕方遅くに訪ねると、
一軒の家で藍染めを見せてくれました。

家に入ると織り機があり、家族の女性が、最近村に通った電気のおかげで
この時間でも快適に機織りをしています。

美しく色落ちした、着古した藍染めの衣装に
身を包んだ女性が藍のカメを開けると、そこには発酵し、ぶくぶくと、生きた藍のカメが
ありました。日本で久留米絣に使われるものと同じです。




レンテン族の村にも電気が通り、
若く、賢い女性から伝統衣装を着なくなってきたという現状があります。

この先、いつまで彼ら彼女らがこのような生活を続けていくか、
またこのような手仕事が存続されるかは全くわかりません。

今、こうして素敵な布を手に取ることができるのは幸運なのかもしれません。


レンテン族の女性達にとってみると、
糸を紡ぐこと、布を織ること、染め物をすること、
刺繍をすることはまだ今はごくごく日常。


手紡ぎされ作られた綿糸は微妙な太さのムラが
手仕事のものらしく、
とてもあたたかで心地よいものです。

そんなレンテン族の優しい布と
心地よい藍染めを用いた生活道具です。





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