ゲストさま、みんげい おくむらへようこそ!

みんげい おくむら トップページ > 民藝の花瓶 (陶器や磁器やガラスの花器・フラワーベース) > 札幌、ある雪の日(読み物)


ある雪の日札幌


札幌、ある雪の日(初日)



2023年2月初旬。
津軽海峡を越え、北海道が見えてくると、
一面の雪景色。
今年も雪が多い。


ある雪の日札幌



新千歳空港からちょうど良く目の前にやってきたバスに乗り、
札幌中心部を目指す。


僕は朝イチの便だったのでチェックインにはまだ早いし、
ホテルに荷物を預け狸小路あたりを散策し、
いつもの蕎麦屋で昼食。

たまに北海道ワインを買う酒屋を冷やかし、
すすきのでコーヒーを一杯飲んで、ホテルにチェックイン。


夕刻、エフロクブンノイチ展示室の東藤さんとの打ち合わせに。
携帯で調べると待ち合わせ場所まで徒歩16分。
ちょっと雪だが、公共交通機関でも14分なのだから、歩いた方が良いと判断。


ホテルを出た瞬間、雪が強まる。
アウターのフードまでかぶって、慣れぬ雪道をえっちらおっちら。
転ばない自分を褒めたい。


途中、大通り公園を通りすぎる。
翌々日からの雪まつりの準備。
そうだ、今年は雪まつりが再開なのだ。


東藤さんとも久々の再会。
打ち合わせは今年の四月の展示のこと。
また良い展示になりそうな気がする。


ある雪の日札幌


打ち合わせを終え、東藤さんと予約した居酒屋に向かう。
遅れて、熊本から写真家がやってきた。
去年のエフロクブンノイチ展示室のDM撮影に協力してくれた大塚淑子だ。


去年のこのDMは良かった。
熊本のご縁が詰まっている。


茶人 出野尚子と、
陶芸家 平沢崇義。
二人が平沢さんのアトリエで鄭さんの服を着て、お茶をして。


ある雪の日札幌
(2022年春のエフロクブンノイチ展示室のイベント「みんげい おくむらの台湾案内2」のDM。)




初北海道の興奮冷めやらぬ、といった感じの大塚。


挨拶もそこそこに、
念願の北海道の食に舌鼓。
三人で分けたいくら丼。


ある雪の日札幌


明日は朝から撮影、と言いながらも
タクシーに乗り二軒目に流れ込んだ。
良い夜だった。


ある雪の日札幌



札幌、ある雪の日(二日目)



花人(はなひと)の村上仁美とは2019年からの付き合いになるけれども、
去年は秋の終わりに一緒に二風谷(アイヌ木工の買い付け)に行ったり、
逆に彼女の花の仕入れを見させてもらったりしながら、
少しずつお互いの仕事のことがわかってきた気がする。


そんなわけでふと彼女に「うちの花器とお花、やってよ」とお願いしてみたのが今回なのだ。


ホテルに彼女が迎えにきてくれて、
大塚も合流し、三人で撮影場所に向かう。


ある雪の日札幌



15時台には暗くなってくると聞いていたので、
朝一番からエンジン全開で、と思っていたけれど、
チーム一丸、その通りの動きで、


うつわを並べ、
花材を準備し、
どんどん進む。


「はいっ」と草花の入った花瓶が渡され、
僕が受け取り、合わせる布、空間を選ぶ。


「はいっ」と写真家に撮影を促す。


ある雪の日札幌



そうすると後ろではもう次の花の準備が終わっていて、
次のスタイリングをしなければならない。


ある雪の日札幌


ある雪の日札幌



そんな風で、午前中は部屋の中をみんながグルグルグルグルと動いていた。


花器を事前に見ていたわけでもないのに、
花材がいちいちピッタリで、出来上がりを見ては「へええ」と声が漏れる。


快晴だけれども、
時間的に部屋に差し込む光がちょうど良いぐらいの量で、
イメージしていた通りの雰囲気。



お昼は大塚希望のラーメンを食べに車を走らせた。

レバーペーストをスープに溶かしながら食べ進めるという、
今まで食べたことのないラーメンだった。


ある雪の日札幌


札幌市内ではあるが、ちょっとしたドライブ。
道民にはなんてことない景色が我々にはいちいち新鮮で、
ついテンションが上がる。


ある雪の日札幌



部屋に戻ってから、撮影再開。
一通り撮れてはいたが、
組み合わせを変えたり、ロケーションを変えたり。
あれこれ試す。


口が狭いもの、広いもの、
高さがあるもの、無いもの。


ある雪の日札幌


プロは花瓶をこんな風に使うのか、とただただ感嘆。


予定通り15時台には撮影が終わった。
なかなかのカット数だった。
充実感あって、
その後お茶をして部屋に戻ったが、
ベッドに倒れ込んでボーッとしてしまった。


夜は再集合して、カレー。
去年のエフロクブンノイチ展示室の展示打ち上げにも使わせてもらった「みち草バザール」だ。

この旅、カレー大好き大塚の大好物尽くしとなった。
(撮影場所を貸してくれ、一日お付き合いしてくれたIさんには改めて感謝。)


ある雪の日札幌


花人、村上仁美は店舗を持たない、
流しの花芸人(?)だったが、
2023年春から場所を構える。


果たしてどんな場所になるのか。
次の札幌訪問時に見られる予定だ。


そしてこの生け込み合宿、楽しすぎたので季節を変えてまたやりたい。
と僕はそう思っている。

ある雪の日札幌



(本ページの生け込みは、花人(はなひと) 村上仁美。撮影は写真家の大塚淑子によるものです)


本ページの商品含む、花瓶・花器(フラワーベース)の商品はこちらからご覧ください。