ゲストさま、みんげい おくむらへようこそ!

みんげい おくむら トップページ > 過去の特集 > 2015年の特集 > 魚を食べる12ヶ月 > 3月 細魚(さより)


さより


3月 細魚(さより)



この魚の歳時記シリーズ第2弾。
何となく食べたことあるけど、あんまり存在感の無い(笑)かもしれない魚。
それがサヨリかもしれません。
細魚、針魚、さより、サヨリ。
春が旬の魚で、3−5月が良いとされます。

1月くらいはまだ値段も落ち着いていましたが、2月下旬にはもう結構高値。


しかし、お安く見つけたときはチャンスです。
美しい白味はまた格別ですから。


さよりの食べ方



淡白な白味の魚なので、如何様にでも食べられる魚です。
刺身、鮨、酢の物、天ぷら、フライ、焼物、干物、碗もの…色々ありますね。


しかし家庭での料理ならば、刺身や揚げ物、焼物が比較的とっつきやすいかもしれません。


さより
(器は瀬戸小春花窯の麦藁手の平鉢です。)


実はこの魚、僕にはある原風景があります。

母の実家の千葉県鴨川市のある海岸で、冬から春にかけてサヨリ釣りが盛んなのです。
祖父母の家から海までは1分かかるかどうか。

海への下り坂を駆け下りると、いつも釣り人が見えました。


子供自分に興味深かったのは、
サヨリ釣りの人達が「はんぺん」をえさにしていたことです。

随分単純なんだなぁ、と驚きました。

ビュンと竿をしならせ、遠くに仕掛けを投げる。
しばらくして釣り上がった魚はピカピカと銀色に輝く長細い魚。


寒い時期に、はんぺんで、ほそーい魚、
子供心には???ばかりでしたが、今ならわかる気がします。




さよりの選び方



さよりの選び方。
まずは特徴的なくちばし。この前部が赤いもの。

さより


そして、うっとりするくらい身が綺麗なもの。
これはどの魚でもそうですけど、網で取られた魚は網で引っ張られた時、
網の中で魚体同士がこすれて、ウロコが取れてしまい、鮮度が落ちたり、
最悪の場合はつぶされてしまったりしますから、見た目が綺麗ってのは結構重要です。

ふにゃっとせず、固いかどうかも重要ですし、
春になってくると(脂が多い魚ではないですが)脂も乗ってきます。


さよりははらわたが痛みやすいとされる魚です。
買ってきたら出来るだけ早くさばいて下処理をしておきましょう。


さより

さよりは腹黒い魚です。リアル、腹黒いのです。笑

これ、昔、子供の頃に熱帯魚か何かで知ったことですけど、
体が半透明の魚はこうやって内蔵(腹膜)が黒かったりするんですよね。



では、次のページから、いよいよ捌き方に入りましょう。

魚屋さんで捌いてもらうなら、刺身用か、天だね・フライ用で捌き方が変わります。
今回うちでは刺身の捌き方のみ紹介していきます。




2 件中 1-2 件表示 


2 件中 1-2 件表示