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魚
(海鮮丼だけど薬味が無かった。後ろの潮汁も同じく。それでもよく見えるのは魚の鮮度のおかげ。)



映える食卓を目指さない



かなり意外なことと思うかもしれない。
「映えるね」「バエるね」。
そんな言葉、いつからだっけ。


instagramに食卓の写真を載せ始めると、
もっと上手に、
もっと綺麗に、
と思うかもしれない。


でも、やりすぎると苦痛になりますよ。


魚
(ある日の我が家。雑に盛りつけた天ぷらに蕎麦。下の布もぐっちゃぐちゃだがこれが日常。)



僕だって、
うつわをより正しく伝えるために、
「この一枚」みたいな写真を使っていますけど、
日々の食卓は写真に撮れたもんじゃない。


でも、それでいい。


わー、盛って写真撮ってみたけど、
インスタするまでもないなぁ。


うん、それでいい。


魚
(ただ切っただけの野菜。皿が良いからそれなりに見える不思議。)

魚
(別の角度にするとさらに雰囲気でなんか良い感じにも見えるからまた不思議。)


食事の目的は映えることじゃない。
もちろん、綺麗に盛り付けられたら、
自分の気持ちも上がるし、食卓を囲む人たちの気分も上がるかもしれない。

でも、それだけが目的じゃないから。


安心して欲しい。


奥村家の食卓も八割は人に見せられたもんじゃないからね。

とは言え、サイトの写真のほとんどは、
狙って撮った「この一枚」。
そんなものはこうだったらいいなぁぐらいで、気楽にうつわは使ってもらいたい。