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景徳鎮


分業制の景徳鎮の現在の焼き物



現在の景徳鎮の焼き物の特徴は、「分業」。
日本で言えば有田や波佐見といった産地のようなものでしょうか。


釉薬屋、土屋、型屋、生地屋、絵付け、窯、などなど。
工程ごとに仕事が別れています。


景徳鎮
(ある通りにある筆屋。絵付けが重要視される景徳鎮だけあって、筆屋はよく見かけるし、種類も豊富。)


景徳鎮
(釉薬に使う金属屋。各種金属が売られている。)



日本の沖縄のように、景徳鎮ではある時期から窯の煙を町中で出しては行けなくなったので、
窯や作業場は町の中心部にはあまりない。
ただ、ちょっと路地裏に入ったり、煙突に向かって歩いていけば、
窯業の産地としての景徳鎮の素顔が見られる。


景徳鎮
(町中を駆ける三輪バイク。たっぷり大きなレンゲを乗せて。窯へ運ばれていくのか。)


景徳鎮
(型屋。石膏型は形作りのベース。)


景徳鎮
(町中の掲示板には各種仕事の募集が。本当に仕事が細分化されている。)


景徳鎮
(大きな工房。ここは全て型物でろくろ物はないので整然とものが並んでいる印象。)


景徳鎮
(睡蓮鉢ばかりを作っている工房。ろくろと、染付を行なっている。こちらは染付。筆とスプレーを使い分ける。)



僕はこういった産地が面白くない、とは言わない。
ただ、全てのものは、販売店か、あるいは間に入る産地問屋が企画したもので、
そこが面白いものでない限り、面白いものが生まれない。
作りたいものを作る、ではなく、指示されたものを作るものづくりの難しいところだ。


今回は発見することができなかったが、民間の窯(昔は全て国営企業だった)で、
まだ薪窯で磁器を焼いているところがあるだろうか。
それならそれでかなり興味深いのだが。


最後は、この町で最も見ておくべきもの。の話。




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