民藝の器(陶器・磁器)を初めて使う方へのアドバイスです。コツを覚えれば楽しく、長く民藝の器と付き合っていくことができます。使い始めからお手入れのコツまで詳しく説明します。



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民藝の器(陶器・磁器)を初めて使う
民藝の器

こちらのページは、民藝の器(特に陶器)を初めて使う方へ使い初めやメンテナンスのコツなどをお伝えするページです。

個性豊かな民藝の器に興味はあるけれど、使ってみるにはちょっと敷居が高い、と思っている方、
どうぞこちらをご覧になって、是非一歩足を踏み入れてみて下さい。



民藝の器の特徴

民藝の器の多くは、日常多く目にする洋食器の磁器などに比べ素朴で温かみがありますが、
初めて見る人にはやや粗野に感じられるかもしれません。

古くからの作り方を継承する窯の器では、多少のゆがみ、土のブツブツ感、
釉薬の塗りムラやヒビ(貫入)、釉薬のプツプツとした跡、
重ね焼きの際生じる擦り傷のようなものが見られることがあります。

民藝の器
画像左:手前にゆがみがあります。 画像中:土のブツブツ感があります。 画像右:釉薬のブツブツの跡があります。


また手造りの量産品のため、同じ柄、同じ大きさでも柄の雰囲気やサイズ感が多少異なることがあります。
できるだけ質が近いものを集めるように心掛けていますが、
こういったものも「個性」であり、窯元が良品と認めた範囲内の器であることをご理解ください。

素朴な、日常使用のための雑器ですので、厳選して選び、販売することになれば
窯の多くの器がB級品と判断され、また値段が上がってしまうことになります。


昔からの登り窯で焼かれる器は、重ねて焼かれる「重ね焼き」のため、
器の中央に「輪っか」が見られることがあります。

民藝の器の蛇の目

これは「蛇の目」と呼ばれ、不良品ではありません。
当店では大皿以外は蛇の目のあるもの、無いもの(一番上で焼かれたもの)を混ぜて販売しています。
こちらも、一つの個性としてご了承くださいませ。



民藝の器って面倒臭いの?

いいえ、面倒臭くありません。


個性が様々ですから、ものによってはやっていけないことも当然ありますが、
そういうものはさほど多くありません。
まずはざっくりと使い方の基本を知って下さい。


民藝の器の多くは非常に高温で焼成されていますから、
電子レンジはOKです。窯元も普通に使っている方が多いです。
食洗機もOKです。ただし、特定のものだけはこれはダメです。



民藝の器のお手入れは?

碗かご 器は大きく陶器と磁器に別れます。

磁器のお手入れは比較的簡単です。
レンジもOKですし食洗機もOK。
きれいに拭いて収納してあげれば問題ありません。


陶器もちょっとしたコツを覚えれば
日常使いにはそれほど手間ではありません。

陶器は呼吸をしています。
つまり、吸水性があります。
ですので水分を含んだまま食器棚にしまってしまうとカビが生えたり、
その液体の色が染み込んでしまったりします。
ここが目の細かい磁器とは大きな違いです。

まずは十分乾かしてしまうことを頭において下さい。




陶器の使い始めの「目止め」など


初めて使う時にも、ちょっとしたコツがあります。「目止め」です。
しなくても使えるのですが、長くご愛用頂くためにこちらもできるようでしたら
やっていただけると良いと思います。


目止めの方法についてはこちらからご覧下さい。


目止めをすると、
器の表面の目を埋め、水漏れを防ぐのと同時に汚れを染みにくくすることができます。




また、まれに高台(こうだい)と呼ばれる「器の底」がガタガタしたり、ザラザラすることがあります。

この場合は、使い始めに、やすり(サンドペーパー)や砥石をかける、
あるいは高台同士をこすりあわせることで底を削り、滑らかにすることで
テーブルなどを傷つけることなく使うことができます。



最初の1つは何にすれば良い?


どれ、と言うのは難しいですが、できるだけ日々よく使うものを選んで欲しいところです。

例えば、

1、茶碗
2、湯呑み
3、カレーやパスタ皿くらいのお皿
4、取り皿くらいの小皿


こんなところから初めてみると、
よりいつもの器との違いが見えてくるのではないでしょうか。