新潟県三条市の包丁工房「タダフサ」をみんげい おくむらが訪問しました。伝統産地の確かな技術と今の生活にぴたりと合う道具の話。
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豪雪地帯の厳しい包丁作り (包丁工房タダフサ 訪問記)
新潟県三条市。折しも、訪れたその日は豪雪に見舞われた2月中旬。
刃物や農機具などの伝統産地として知られるこの土地は元来豪雪地帯。
そんな土地でも、電車は大雪で遅れ、ホームも雪まみれになったような日。
工房へ至る道は雪だらけで全くどこに向かっているのかわからなくなるような、
そんな中、包丁作りの現場を訪問してきました。
寒い寒い外気から逃げ込むように工房に飛び込むと、
そこは火と水、そしてあり得ないほど多様な音が響き渡る生きた、もの作りの現場。
熟練から若手まで厳しい仕事を黙々とこなす男性職人と、
それを見守るように仕事をする、大らかな女性達。
包丁工房タダフサは新潟の厳しくも優しいもの作りが行われる場所でした。
タダフサの工房を一日じっくりとどっしりと見学していると、
この工房が800種を超えるほどの包丁の種類を生産できる技術と歴史がありながら、
自らを否定し、肯定し、否定し、肯定し、考えに考え抜いて
包丁工房シリーズでを基本の3種、そして次の1本としての4種、合計7種に絞り込んだ、
そんな理由が見えてくるような気がします。