台湾 北埔の寶記製茶所の東方美人の生産の訪問記です。当店で通販している東方美人茶が作られるまで。手仕事で丁寧に作られる重発酵茶。台湾烏龍茶の最高峰。




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東方美人茶


台湾 寶記製茶所の訪問記



東方美人のあの甘美な優雅な味わいが産まれる場所を見てみたい。

そう思い、台北からワクワクしながら北埔へ向かったのをよく覚えています。


古さんは快く迎え入れてくれました。
「まずはうち工房のテラスからの絶景でも見ててよ、仕事を片付けてくるから。」と
置いてきぼりにされたテラスから眼前の風景が上の写真。


良いものが産まれない訳がない。


東方美人が産まれる畑。そしてウンカ。

日本の茶畑を知っている僕は、東方美人のための茶畑もきっとキレイな、
そして広い畑なのだろうとワクワクしていました。

古くて燃費の悪そうなフォルクスワーゲンのワゴンを降り、
雑草が生い茂る農道を古さん親子に続いて歩いていると、
「ここだよ」と言われました。


東方美人茶


目を疑う光景。

なんだか頼りなく、背丈もバラバラな茶の木。
そしてだらしなく生い茂る雑草。

まさかの光景です。



古さんは、東方美人は無農薬でないとウンカが付かないから、東方美人の茶畑はこんなもんだよ。と。
歩きながら適当なのか、何か意味があってなのか、たまに雑草を摘んでいます。


東方美人茶


一般的に美味しいとされる東方美人は一芯二葉の茶葉。
古さんのところのお茶は淹れた後の茶葉を見ればわかりますが、葉が美しい。

時折お土産屋は台湾の有名店で買う東方美人は粉茶か、と思うほど、
細かく砕かれた葉や茎で出来たお茶だったり。


上の写真の右側、葉にくっついている虫が東方美人に欠かせない「ウンカ」。
農薬を散布しているような畑では絶対に付かないのだそう。

このウンカが付くと、葉に黄色い斑点のようなものができます。
ウンカが葉の汁を吸うからです。 これにより、東方美人独特の香りを生み出すのです。

ウンカが飛来するのは二十四節気の芒種の頃。
5月終わりから6月は農家は大忙しです。

午前中は茶葉を摘み、午後はそれを乾燥。そしてそれ以前に摘んでいたものの製茶作業。
乾燥や発酵は終日チェックを続けなければならず、
この時期は夜中でも工房の片隅でちょっと寝てはチェック、ちょっと寝てはチェック、を繰り返します。


東方美人の製茶。美しい道具と作業。


民藝の器と呼ばれるものの多くが土、釉薬を自分達で手作りし、
寝ずの番をしながら窯を焚く。
そんな姿を今でも残しています。

手作りのお茶も、早朝茶畑へ行き、葉を摘み、
昔ながらの道具を用いてそれを製茶し、仕上げます。

その姿はどこか共通するものが多く、
作業の姿それ自体や脇役の道具の中にも美しいものが多く見られます。


東方美人茶


うちはお茶の専門店ではないので、ごくごく細かいお茶の作り方は割愛しますが、
伝統的な東方美人の製法にのっとり、作られています。

その丁寧な仕事、そしてそれに裏付けられた確かな品質は以下の画像からでも感じて頂けるのではないでしょうか。



摘まれてきた茶葉は工房に運び込まれ、
日光萎凋という作業。まず摘まれた茶葉を水分が日光で蒸発させます。やや発酵も始まります。
地面の茶葉に顔を近づけ見て、そして香りを確かめます。指の背中で軽く触り、水分を感じます。


東方美人茶


続いて室内萎凋。竹で出来た笊に広げられ、乾燥と発酵。
時々茶葉を攪拌します。揺青という作業。

そして160度ちょっとのドラム式の機械で炒青。発酵を止めます。


東方美人茶


続いて揉捻の作業に。これはパラシュートクロスのようなもので茶葉を包み、丸め、
転がして揉みます。手と、ちょっとした機械。

それをまたほぐし、乾燥機にかけ、ようやく出来上がります。


東方美人茶


どれも教科書は無く、経験と感。職人の仕事です。


この工程を経て出来上がった東方美人は、古さんによって、おおよそ20から30の等級に分類されます。
当店ではその差がわかりやすいよう、3つの等級をピックアップしていますが、
当店で一番下のものでも、古さんのランクで中の下ほど。

そのランクでも台北のお土産屋さんやお茶屋さんで売られているものよりも良いものです。


個人的には朝1杯、仕事しながら午前中に1杯、昼の食後に1杯。
午後の仕事中に2杯。夕食後に2杯。

大体1日で7煎ほど。


このお茶を飲む時はなるべくゆっくりとした心持ちで、お茶の時間を楽しむようにしています。



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