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ベトナムの古いもの・雑器
ベトナムの焼物と言えば、ハノイのバッチャン郊外のバッチャン焼が有名です。
それにホーチミン郊外のソンベー焼も知っていればなかなかの事情通。
15世紀から活発になったと言われるバッチャン村の焼物も、今訪れると、
本当にお土産もの用のものばかりで、実用の、力強い焼物は皆無です。
ソンベーもそこそこ雑貨屋さんウケしそうな焼物はあるものの、
現在進行形でそうしたものを焼いている窯はほぼ無い。
ベトナムの焼物は技術的には中国からの影響が大きい。
ある時期から輸出なども盛んになり、大きく発展したが、
そのためか量産の品が増え、近年全く面白みが無い。
上の写真の地方の市場へ行った時、時折屋台のような店で少し古いのだけど、
随分愛嬌のある器を見かけました。
それが一番上の写真のものであり、今回の企画のために苦心して集めたものです。
磁器の型ものではあるけれど、絵付けが特徴的で、
全体的にのんびりした感じがとても良い。
中国から伝わったベトナムの焼物は、日本の沖縄の焼物(やちむん)にも影響を及ぼしているし、
テーブルの上で沖縄のものと並べると不思議と違和感が無い。
南国らしいものづくりだからなのか、その見た目のせいなのか。
今回は主にその時代と、それ以前のものを少し。
いずれも今は、おそらくこれから先も作られることの無いものです。
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