アフリカ西部、マリで作られる泥染めの布。宇宙的な柄がとても印象的。ソファカバーや、敷き布として活用できるものです。
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11,000円(税込)
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マリの泥染め布(ボゴランフィニ)
マリの泥染めは「ボゴランフィニ」と呼ばれます。
マンデ系と総称される、バマナ(バンバラ)族・マレンケ族などの間に受け継がれる伝統工芸品です。
基本的にお守りとしての性格を持つこの布は、主に女性の腰巻布として、また猟師の上着として使用されてきました。
黒い染めが悪霊の力を吸い取り、密度の高い独特の模様がそれを迷わせ封じ込めると考えられています。
伝統的なスタイルは黒地に白の幾何学的な柄を特徴とし、その装飾の過程は大変興味深いものです。
描かれるモチーフは「幽霊の足跡」「魚の骨」「ピーナッツの殻」「コウロギの足」などと
名付けられているものがあります。
マリの泥染め布の伝統的な染色法法
1、下染め
現地でンガラマンと呼ばれるシクシン科の樹木の葉を砕いて作った染液に、ストリップクロス
(手織りで細長い帯状の布を作り、耳と耳を縫い合わせて一枚の布にしたもの)を30分ほど浸し、
地面に広げて天日干しをします。
この過程で葉に含まれるタンニン酸をしっかり布に定着させます。
白色の布はいったん黄色に染められます。
2、泥染め
泥染めには、川底で採取した鉄分を多く含む泥を1年ほど発酵させたものが使用されます。
まず、デザインの輪郭を描き、それからヘラやナイフ、歯ブラシなどを用い、
モチーフの輪郭部分を残すように泥を塗りこめます。しばらくおいた後、こすらないよう
たっぷりの水で泥を洗い流します。
泥に含まれる酸化鉄と、1の工程で布に定着させたタンニンとが反応することで、
デザインの背景となる「黒色」が現れてきます。
1、2の工程を繰り返し行い、よりくっきりと色のコントラストをつけてゆきます。
3、デザイン部分の漂白
最後に、モチーフの輪郭部分を生地本来の白色に戻します。
キビのふすまや落花生などから、苛性ソーダを有効成分とする漂白剤を作り、
2の工程で染め残したデザインの輪郭部分をなぞります。
しばらく日にさらした後、漂白剤を洗い流して泥染め布の完成です。
現在では、この伝統的な染色法のほかに、植物で赤さび色や、
黄色に着色した布に模様を描く手法、ステンシルを使った型染めなども行われています。
※布を染める際に用いられる植物
赤さび色:熱帯産のイチジクの樹皮、ヘンナ、野ぶどう、コーラの実など。
カーキ色:マメ科のアカシア属の樹木のさや果
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