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太田潤


基本的には透明だけど




酒を飲む時に、基本的には透明(クリア)のガラスコップが一番気に入っている。

理由は言うまでも無く、
飲み物の色がそのまま見えるからだ。



だが、基本的にと言った通り、
例外がある。


太田潤さんが作る、
モールそばちょこの小。
モスグリーン色のものだ。


これだけは、
ワインでも日本酒でも、ウイスキーでもふと手にとってしまう。


元がウイスキー廃瓶であるから、
ウイスキーに、という頭はあるのだけれど。



このそばちょこは江戸時代のものを模して形、サイズ取りされたと聞く。


粋なサイズなんだな、これが。



良いことがあった日、
夜寝る前にウイスキーをストレートで飲むことがある。

うちの琉球ガラスのコップたちに比べると、
いくらか口当たりが薄いように感じられ、
実際、持った感じも軽い。


モールというねじり模様が、
手にちょっとした手触りをもたらす。


ストレートだから、
せいぜい2cmぐらい注ぐぐらいだろうか。


部屋の照明が、
コップに影を生む。

その影もまた良い酒のツマミ。


モールや気泡が影に表情をつける。


ちびりと舐めてはグラスを置き、
またその影を眺める。


本を読みながらウイスキーを舐めることもある。



せいぜい20分ほどだろうか、
終わりを迎えるのはあまりに寂しいが、
また次を楽しみに、
グラスを片付ける。





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