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おんたやき?おんだやき?
小鹿田焼は、「おんたやき」なのか「おんだやき」なのか。
よく、ご年配の方から「おんだやき」という言葉を耳にします。
どちらかと言うと、今の若い人は「おんたやき」と呼んでいる気がします。
民藝の祖、柳宗悦は著書「手仕事の日本」において、
「これらの窯と共に、なおも驚くのは日田の皿山であります。豊後の国の山奥にあるため、
今日までほとんど誰からも知られずにいました。皿山という言葉は九州ではよく用いられ、
焼物を作る場所のことであります。この窯は日田郡大鶴村の小鹿田(おんだ)という所にあるため、
近在では「小鹿田焼」(おんだやき)で通ります。…以下略」
とあります。
柳がそう呼んだことで多くの民藝の同人が「おんだやき」と呼んだのかもしれません。
が、一般的に地名としては「おんた」と発音されますので、
現在は一般的に「おんたやき」と呼ばれるのが普通でしょう。
カーナビに「小鹿田」と入れてみると…。
かなり余談ですが、小鹿田焼の里に行こうと思ってカーナビに「小鹿田」と入れて調べると、
小鹿田焼の里、「皿山」にはたどり着く事ができません。
(かなり近くには行くのですが。)
小鹿田焼の里は、大分県日田市源栄町皿山。
住所的な小鹿田という場所は、ここから車で5分弱離れた集落になります。
(そこもひなびた感じでとても雰囲気が良い。)
更に余談。10軒の窯元。
小鹿田焼の窯元は10軒。増えはしない。
うちでは、主に、共同窯の黒木富雄窯、坂本浩二窯、柳瀬朝夫窯。
そして個人窯の坂本工窯のものを扱っています。
ある夏の日、坂本工窯前にて。
共同窯というのは10軒のうち5軒が窯元によって管理、運用されている登り窯のこと。
現在は、坂本浩二窯、柳瀬朝夫窯、黒木富雄窯、柳瀬晴夫窯、黒木史人窯。
左:現役陶工で最も若い坂本浩二窯の坂本拓磨さん。右:最年長の柳瀬朝夫窯、柳瀬朝夫さん(2015年1月現在)。
個人窯も5軒あり、うちが取り扱う坂本工窯以外に、
小袋定雄窯、黒木隆窯、坂本正美窯、坂本義孝窯、がある。
窯元含め、十数軒の集落。
窯元は柳瀬性が二軒、黒木製が三件、坂本性が四軒、そして黒木家からの分家の小袋性、がある。
ある夏の日の小鹿田の集落。豊かな水、すぐに鮎が見えるような美しい川。
そんな水辺ですから、沢ガニが歩き回ります。
夏でも、冬でも、唐臼の音がカンカンと響き渡る。
休憩は村唯一の飲食店の「そば茶屋」で。
この先何百年でもこの景色が残ってほしい、と思える景色です。
完