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2013年 中国 貴州省 少数民族の手仕事を求める旅8 貴州省の食
今回の旅では、沢山の食事を楽しみました。
レストランのようなところ、食堂、屋台。
それから貴州省の少数民族地域で訪れた村の家々…
ちょうど食事をしている家は、どこも「ご飯は?食べていけば?」と
かなり積極的に声を掛けてくれたので
お腹が空いていれば、あるいは空いていなくても興味に任せて立ち寄らせてもらいました。
(上の写真は纪堂の村のある家で。日曜日の朝10時くらいでしょうか。もう大人は飲んでいます。)
正直、訪問前は中国で一番貧しい省というイメージから、食事のバリエーションが
少なく、またそれほど味も…というイメージでしたが良い意味で裏切られた結果になりました。
滋味深く、また土地土地に個性がある貴州省の食事。
寒い地域ではあるので、北側の四川省と同じように唐辛子を多用します。
そして犬肉もよく食べられます。
貴州省の食、どうぞご覧ください。
屋台の食事
屋台食はバリエーションが豊かです。榕江の町のように、屋台に「榕江粉巻」と
名物が目立つような場所もありますし、田舎の村や、大きな町でも、
どこにでもあるのが屋台。大陸全土のちょっとした食事が頂けます。
芦笙祭の会場の屋台にはなんとウイグル族の屋台もありました。
上:榕江の町の市場の夜。朝から活気のある市場は夜は屋台街になる。
中:名物の榕江粉巻。もちもちしたクレープ状の生地を巻き、辛いソースを。
「不辣!」(辛くないように)とお願いする。辛いのが得意でないから、貴州省ではこれを言ってばかり。
下:同じく榕江の市場。賑わう麺料理の露店。お好みの具を伝えればすぐに出来上がる。
続いては肇兴の町で。
左上:一斗缶を七輪に仕立てたもので豚バラを焼く。これはもち米に挟んで辛いソースをひとさじ。旨い。
右上:お餅を棒状にのばしてちょいちょいと切る。茹でてピーナッツ粉と砂糖を絡めて。日本人は大好きな味。
下段:朝だけやってる麺屋さん。特筆すべき味ではないのだけどだからこそ朝にちょうど良い。そんな感じ。
これは様々な場所ですが、
上:左右とも芦笙祭の会場の屋台で。きしめんみたいな平たい麺に具沢山。
右でかけてる肉ミソみたいなのがめちゃくちゃ辛い。ぐちゃぐちゃに混ぜて食す麺。
中:上のきしめんみたいな麺を炒めたもの。辛い。朝から結構これをみんなが食べている。
下:焼きなす。焼きなすは仕上げに開いて葱と唐辛子など数種のスパイスをドバっと。これまた汗かく辛さ。
貴州省 お店の食事
お店での食事は意図的に鍋を多くしました。
そうでないと、どうしても炒め物など油物が続いて飽きてしまうので。
とはいえ、炒め物もやっぱり美味しくて、それなりの滞在日数でしたからそれなりに食べてはおりました。
菜の花の炒め物は菜の花好きの僕(千葉の県花ですから。)にとっては嬉しい一品。
しかし水餃子のタレが必ず結構辛くて、小皿もう1つ追加して醤油とお酢でつけだれ自作。
椎茸はシーズンだったようで、市場でも必ず見かけたので頼んだら正解。
メニューを見てもわからない時は厨房へ押し掛けて、食材を指差してそれで料理をお願いします。
次は鍋。本当によく食べましたが、鍋自体のバリエーションが多く、
(ベースが決まっていて、それに肉にするか魚にするか、という感じなので、
ベース5種、メイン具材5種だったらそれだけで25種の鍋。)
ほぼ毎日飽きずに鍋。昼も夜も鍋、という日もありました。
貴州省の鍋は辛いのと酸っぱいのと、そういう鍋が多かった。
左下は凯里の名物で淡水魚の酸っぱい鍋。
それから、汁気の非常に少ない鍋というのも面白かった。
中段左は羊の足の鍋。コラーゲンたっぷりの羊足は豚足よりも好きかも。
下段右(携帯画像ですいません)は凯里で食べた犬鍋。これは肉も臓物も入ったもので、
写真の通り、赤と緑の唐辛子がたっぷりで辛かったが、旨かったもの。
どんなお店でも、野菜や豆腐がたっぷり食べられて、足りなそうならすぐに野菜を追加してくれる。
鍋はどこへ行っても便利な食べ物だなぁ。と。
10日以上の旅程で中華料理に飽きなかったのは鍋のおかげです。
貴州省 家庭の食事
先述の通り、貴州省では民泊以外にも家庭に招かれて食事をする機会が何度もありました。
普通の家の食事、村人が集まる食事。家族のお祝いの食事、などなど。
最上段は肇兴で。夕方村人が集まってきて食事。主に男性で、女性は準備と片付け。
上から二段目の右は豚のレバ刺し。豚レバーを生で食べる文化は海外では初めて。
この地独特の生姜のような細い植物の茎のようなものと一緒に食べます。
どの家でも結構男性達は昼食でもしっかり焼酎を飲んでいました。
羨ましい。笑
貴州省 お酒
意外にも、貴州省はビールが冷えていた。笑
これは中国の内陸部では結構珍しくて、あえて「冷えたビール頂戴!」と言えば出て来るところは
あるけれど、当たり前に冷えているというのは結構意外で嬉しかった。
ビールは会社で言えば4つ、6銘柄ほどを飲んだ気がするが、アルコール3%くらいのライトなものが主流で、
旨いビールだ、これはというようなものには巡り会わない。
写真下段左は米焼酎。これは民泊の時に飲んだもの。旨い。
下段右は中国産ウイスキー。これだけはだめだった。ようやくと飲みきったけど翌日ひどい頭痛。
印象に残った酒は凯里の町で気に入った食堂で飲んだもち米の醸造酒。
日本酒とマッコリの間というか、少々酸味があって、でも甘すぎず。
ウォーターサーバーのようなものから量り売りで、ペットボトルで供される。
そんな感じもとても良い。
貴州省 旅の終わり
貴州省は少数民族の宝庫、と呼ばれその手仕事は世界中で評価されているものですが、
やはりアジアのどの国とも同じよう、失われていくスピードは早いようです。
しかし、この旅で嬉しかったのは、まさに日々を「働くかご」がまだまだ健在だったこと。
またそんなかごに会いに、素朴な手仕事に会いに。再訪したいものです。