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中国 貴州省 雷山県の窯場・陶工
景徳鎮はシュッとしているな。
貴州省の雷山の焼き物を見始めるようになって、
2017年の江西省の景徳鎮を訪ねた時に、そう思いました。
景徳鎮は中国が誇る一大窯業産地。
鉄道や交通の弁もよく、やや沿岸寄りでもあるので(貴州省と比べれば)、
働いている人たちが洗練されています。
一方、貴州省のこの窯場はどちらかというと田舎臭い。
町の姿も、そして素朴な人たちの姿も。
(工房の横に畑。自給自足とは言わないが、畑をやっているのは当たり前。)
日本の多くの産地もそうであったように、この窯場も女性がよく働く。
(2017年、旧正月前の窯出し。年配のご夫婦がひょいひょいと大物を持って窯から倉庫へ運ぶ。)
貴州省の全土でこの雷山の焼き物を見かけるけれど、
それは意識しないでも見られるようなものではなくて、
意識をすれば目に飛び込んでくる、というレベルです。
町の荒物屋、食器屋でも大半は中国の量産の食器産地(景徳鎮でもなく福建省あたり)のものであり、
それらの白い食器たちの中に、あるいは店の床にざっくりと置かれているのがこれらの産地。
多くの店は縄や紐でしばったまま売っており、1個売りだとちょっと値段が上がる。
飲食店などがまとめて買っていくのが前提のような。
(窯場での検品作業。奥には出荷前の小鉢が大量に。)
陶工は男性は基本くわえタバコ。
こちらが作業をのぞいていると、「どうだ一本」とたばこを差し出されることが多い。
型物が中心だが、ろくろで大物や、作品的な物作りをしていたりもする。
(型で成型をするおばあちゃんと作業場で遊びまわる孫。BGMは歌謡曲。)
(作家的なものづくりをする陶工。珍しく呉須の釉薬を使っていたり、細工ものを作ったり。)
(酒甕をたたく。ここの工房はBGMは中国の演歌的歌謡曲。よく似合う。)
(独特の釉薬の掛かり方は型物ならでは。まとめてくるくる掛ける。ふいがき(振り掛け)ではない。)
とまあ、こんな窯場です。
残念ながらまだ窯焚きのタイミングで行けたことがない。
4度訪ねていて、うち3度窯出しを見ることができたのは幸運だったと言えるが。
窯場のすぐ横の街道には販売店(共同売店みたいな)がある。
飲食店や問屋の人たちがここに買い付けに来て、
トラックや車にどんどんと荷物を積んでいく。
この姿がなくならないことを願うばかり。
効率さを追求して型成型になった、登り窯の窯場。
これって日本では今見られる姿ではありません。
とても興味深い。
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