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細魚(さより)の捌き方



さよりの捌き方は結構シンプルです。
基本的な捌き方ですので、他の魚で慣れていれば簡単ですし、
これから色んな魚を捌いてみたい方には良い練習になるでしょう。


※いつものことなんですが、写真は全て僕、
左利きの人間がやっておりますので、ちょっと右利きの方には違和感があるかもしれません。
ご注意あれ。


まずは、表面のぬめりとうろこを包丁の刃で綺麗にします。
背中やお腹側もちょいちょいとやってあげてください。
刃にペトっとぬめりと小さなウロコが付きます。


さより


そしたら一度魚を洗ってあげましょう。


次に胸びれのところから、まっすぐに頭を落とします。
本や人によっては斜めに落とすと書かれていますが、
どちらでも良いでしょう。


さより


細魚の処理で忘れてならないポイントが腹びれの処理。
包丁と手で、写真のように抜いておいて下さい。
これを忘れると刺身の時に骨が残ってしまいますから。


さより


手でピッとです。ピッと。
上手に抜けましたかね?


次に肛門からお腹にかけて包丁を入れていき、お腹を開きますが、
これは肛門側からでも腹側からでも良いと思います。
やりやすい方でやってみましょう。


さより

まず、腹から肛門へ。
包丁を研いでいなかったからか、切り口がグズグズになってしまいました。
こりゃいけませんね。


さより

こちらは逆。肛門からお腹へ。
こっちの方がうまく出来ました。



開いたら、内蔵を取り出します。


さより


ここで腹膜が真っ黒なのが見てとれると思います。
魚や貝、基本的には「食べたくないな」というものを取り除いていくのが処理の基本です。
(そういう部分が美味しくない、など何らかの取り除く理由あり)


つづいて、弱めに水を出しながら、腹のところの血管や腹膜を手でしごき、
取り除いていきます。
素早く丁寧に、が基本です。
あまり水にさらしすぎると旨味がなくなっていってしまいますから要注意。


さより


綺麗に洗ったら、ふきんかキッチンペーパーで表面と腹の部分を拭き取りましょう。
この時点でもまだ腹をぬぐうと黒く汚れが取れると思いますが、
完璧に綺麗にする必要は無いと思います。


細魚(さより)の三枚卸



ここまで出来たら、三枚に卸していきましょう。
(天だねにするときはここから、卸し方が変わりますが、ここまでの基本は一緒です。)


腹側を手前にして、お腹をめくるように包丁を入れ、
体の中心にある骨の上、身と骨の間に包丁を入れるよう意識します。
包丁の下に骨を感じながら、ざくざくざく、と尾に向かって包丁を動かしましょう。
骨が小気味良く当たっているはずです。
尾の先で身が離れたら、半分終了。


さより


身をひっくり返して、同じ事をします。
そうすると三枚卸の完成です。


さより


骨は、骨せんべいにすると美味しいです。
軽く塩をふって、揚げ物に。


続いて、腹骨を取り除きます。
まな板に対して直角に、自分に向かってまっすぐくらいに身を置いて、
スッと刃を入れていきます。


さより


骨が細いので簡単に取れますが、腹骨のある範囲が広いので、
魚体が大きい場合、刃渡りの短い包丁だと、ちょっと苦労するかもしれません。
(ご覧の通り、僕も一発でうまく出来ていませんね。)

一度でうまく出来ない場合は取れなかった場所をもう1度。
サクっと一度で綺麗に出来たときはたまらないですね。
刺身にしたときの身の美しさはこの工程にかかっているので、
ここが上手になると嬉しいポイントです。


さて、次で最終工程です。



細魚(さより)の皮むき



皮むきに入りましょう。
剥いた皮は、竹串や金串に巻いてあぶって食べましょう。酒が進みます。
これ、たまらないつまみになりますよ。
七味や柑橘で風味を添えて。


皮むきも方法がいくつもあります。
アジなんかと同じように、手で引く方法。


さより


これは鮮度が特に良いものはやりやすいです。
背側の皮の端っこをつまんでぴ、ぴぴ、ぴぴぴ。
片手で皮を持ち、片手で身を抑え、一気にいきましょう。


続いては、
包丁で皮を引く方法。
これまた、色んな魚でサクを取る時に使う方法ですね。


さより


尾の身のあたりから、少し切り込みを入れて、
皮の当たりで包丁の刃先を動かしながら、少しずつ腹側に向かって皮を引きます。

身がくっつかずに皮が引けた時は快感ですね。
いっちょまえの気分になります。


あとは、包丁の背を使って皮をはいでいく方法。


さより


最初の手のやつの応用版みたいな感じでしょうか。
やはり身の背側から少し皮を剥がし、そこに包丁の背中を押し当て、
少しずつペリペリペリ、と包丁の力で剥がしていきます。

手のやつと違い、身を上、皮を下にして魚を置くのを間違えないようにしてください。


どれでも良いと思います。
自分のやりやすい方法で、どうぞ。


ここまで来たら、あとは仕上げです。

ご苦労様でした!


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