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運営会社
株式会社 奥村商店
〒273-0005 千葉県船橋市本町6-19-8-602
お問い合わせ：orderinfo@mingei-okumura.com
電話：047-404-3960
（※買付や不在時は対応致しません。１人運営のため極力メールでの問い合わせに協力下さい。）
営業時間／平日 10：00～18：00（土日祝祭日は定休日）
店舗責任者：奥村 忍
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芹沢銈介（せりざわけいすけ）の美術館は彼の故郷、静岡県静岡市にある。
新緑の静岡は美しい。
特に春から夏にかけては関東、関西どちらから静岡に向かっても新緑が鮮やかです。
穏やかな気候と海山に恵まれたこの県は、東京近郊で最も豊かな県なのではないかと思います。
静岡駅へ降り立ち繁華街とは逆の南側に出る。
南側も駅前こそビルが立ち並ぶ様相だが、信号一つ超えてしまえば、
もうそこが県庁所在地のど真ん中であることを忘れるような、住宅街ののんびりした風景。
小学校以来、何度も歴史の教科書に登場する、「登呂遺跡」行きのバスは、
もう発車を待っている。バス乗り場の一番先に近い乗り場のため、
大きく迂回して、走る走る。ギリギリに乗れたバスは夕方に近い中途半端な時間だからか、数名の乗客のみ。
きれいにひらけた道路をひたすら南に向かう。
程なく、登呂遺跡に到着する。
これなら歩いても行けたかな、とギリギリ思うくらいの距離。
余談ですが、芹沢銈介美術館は登呂遺跡に隣接しています。
歴史マニアにはこれは嬉しい。
高床式倉庫の再現を前に、ファミリーやカップルが思い思いの時間を過ごしている中、
足早に登呂遺跡の抜け、奥の芹沢銈介美術館を目指します。
登呂遺跡は遺跡というよりはちょっとした広い公園のようで、良い雰囲気です。
芹沢銈介美術館は閉館が比較的早いので、午後に行かれる方は注意した方が良いでしょう。
同美術館は、収蔵品も素晴らしいが、その佇まいも素晴らしい。
（以下、美術館HPより転載）
静岡市立芹沢銈介美術館は、わが国染色界の重鎮、芹沢銈介（せりざわけいすけ・1895～1984）より、
郷里の静岡市に作品とコレクションが寄贈されたのを機に建設の運びとなりました。
昭和56（1981）年の開館以来、様々な企画展示、作品の保存収集、調査研究を通して、芹沢の芸術を広く紹介し、
その偉業を後世に伝えるべく活動を続けています。
わが国では珍しい染色作家の美術館として、日本内外から多くの染色ファンを集めています。
また、建築家白井晟一（1905～1983）の設計による建物も訪れる人々の注目する所です。
弥生時代の遺跡として名高い登呂公園の一隅に位置し、その遺跡の雰囲気に自然に融け込むように、
石、木、水という天然素材を選んで構成されたこの建物は、白井晟一の個性が遺憾なく発揮された代表作です。
石を積み上げた量感ある外壁。ゆるやかな銅板葺きの屋根。
そして手斧の跡も温かい白木の楢材の組天井を持つ展示室が池を巡るように配されて、
鑑賞の場にふさわしい、ゆったりとした空間を演出しています。
現在収蔵されている芹沢の作品約800点とコレクション約4500点は、年に3回展示替えが行なわれて順次公開しています。
付属施設として、芹沢の住居と工房があった東京・蒲田から移築した「芹沢銈介の家」があり、
毎週日曜日、祝日に公開しています（８月は毎週土曜日も公開）。
（転載終了）
そう、日曜日に自分が訪れたのは、
芹沢銈介の家を見てみたかったからなのです。
美術館は、空間もゆったりして、非常にリラックスした雰囲気。
日曜日でありながら、子供は少なく、
染色や民藝など、何かそういったものに興味の強そうな年配層の来館者が多め。
芹沢銈介は染色作家ですが、本の装丁なども相当数手がけており、
自分が行った時期は、どちらの作品もたっぷりと堪能することができました。
人物や風景や植物等さまざまなものをモチーフにしている芹沢ですが、
自分はやはり「文字」が好き。
タイポグラフィやグラフィックなど勉強されている方や好きな方には是非、
芹沢さんの作品をきちんと見てもらいたいと思う。
彼はただ文字を遊ぶのではなく、文字の背景に季節が隠れたり、
心が隠れたり、奥行きがとにかく深い。
色彩とか文字の天才と言われるこの方の凄さがよくわかります。
美術館で本物の芹沢銈介を堪能した後は、
民藝品の蒐集家としての姿が色濃く残る、「芹沢銈介の家」へ。
緑に囲まれた、古民家という印象の家は、
内装は民藝に囲まれ、暮らしがそこに存在していた匂いがします。
移設ということで、完全に本来の姿ではないのでしょうが、
益子参考館や河井寛次郎記念館でも見る事のできる、
同時代の同士達の暮らしと同じ香りが漂う、素敵な家です。
この家では、民藝運動家としての姿を想像し、
民藝の美の視点を少しわけていただけるような気がします。
手入れの行き届いた庭を見るにつけ、管理者の方の愛情も感じますし。
そんな事を思いながら、登呂遺跡へ戻り、高床式倉庫を眺めたり、
住居跡に入ったりしながらバスを待ちます。
もうその時間には日が傾いているので、
静岡おでんを食べに青葉横町へ行くか、紺屋町・両替町あたりの
行きつけで魚を食べるか、気持ちは完全にそちらに向いてしまっているのですが。
芹沢銈介に興味をもったら、ちょっと時間とお金をかけてでも
来る価値のある美術館です。
（完）
静岡市立芹沢銈介美術館
〒４２２－８０３３
静岡市駿河区登呂５－１０－５
電話番号：０５４－２８２－５５２２
開館時間：９：００ （開館） ～ １６：３０ （閉館）
休館日：毎週月曜日、祝日の翌日、展示替期間中（年３回）
入館料：大人 ４１０円 学生（大学生・高校生） ２５０円
※中学生以下は無料。市内在住７０歳以上の方、身体障害者手帳の交付を受けている方とその介助者１名は無料。
※上記は通常展の入館料です。特別展の場合、入館料が変更になることがあります。
美術館地図
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アクセス：
＜バスを利用の場合＞
静岡駅南口、しずてつジャストライン２２番バスのりばから、
「登呂遺跡」行きに乗車、
終点「登呂遺跡」にて下車……約１２分
＜タクシーを利用の場合＞
静岡駅南口から登呂遺跡へ……約１０分
＜東名高速を利用の場合＞
静岡インターより約１０分。
（「登呂遺跡」の道路標識をたどっておこしください）