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カラコルムハイウェイ

旅の風景ハイライト カラコルムハイウェイ



カラコルムハイウェイ、それは旅人の憧れの場所の一つ、でしょう。
新疆ウイグル自治区とパキスタンを結ぶ、高地の道路で、
その最高峰である、クンジュラブ峠は4,693mにも達する道路。


中国からパキスタンに抜けた先には、パキスタンの秘境「フンザ」がある。
(ここもいつか行きたい場所の一つ。)


冬の間は閉ざされるこの地だが、幸い、去年は8月の旅だったので、
カシュガルから、カラクリ湖を通り、途中の町タシュクルガンまでの一泊二日の旅をした。
たまたま、同時期に旅をしていたスイス人、セリーヌと旅費を出し合い、
なかなか楽しい道中になりました。


カシュガルを朝8時くらいに出発し、タシュクルガンには夕方に到着。
おそらく8時間ぐらいの道中だったと思いますが、
途中途中の素晴らしい景色に車を止めてもらったり、
チェックポイントでパスポートを出したり、とそんな感じで。



カラコルムハイウェイ


カラコルムハイウェイ


カラコルムハイウェイ


とにかく飽きない風景。
ダイナミックで、どこまでもスケールがデカい。




カラクリ湖



タシュクルガンまでの道のりのやや後半ぐらいだったか、カラクリ湖があります。
ここまでも、舗装路なのだけど、工事が多く、多くの道がガッタガタでなかなか疲れます。

が、ここまでくればあとはタシュクルガンまではかなり綺麗な舗装路。心配は無し。


カラクリ湖はちょっと観光地化していて、近隣のタジク族が、
本来遊牧生活なのだけど、ちょっと定住していて、湖の回りを有料で馬乗りさせてくれたり、
というなんだかのんびりした場所。
(しかし湖の前後のエリアでは、遊牧民達を雄大な自然の中に見つけることが出来て大満足。)


カラコルムハイウェイ
定住の家とカラクリ湖と。



カラコルムハイウェイ
カラクリ湖とスイス人セリーヌ。



カラクリ湖、湖自体がどう、ということよりも、
眼前の7000m級の山々に目を奪われます。



カラコルムハイウェイ


この山々の美しさに僕らは絶句し、しばらく動けませんでした。
お互い写真を撮り合って、二人で旅の話をしました。
これまで旅してきた景色、彼女がヨーロッパで見て来た山々の美しさとこの景色の美しさについて。


興奮しては、静まり、眼前の景色に集中し、
またしばらく喋っては景色を見て、
ついにはドライバーに呆れられて、「さっさと行こうぜ」と言われる始末。


しかし、そのぐらい素晴らしかったのです。




温泉の町? タシュクルガン



夕方、タシュクルガンに到着しました。
ここもタジク族の町。


町に着く手前から、「温泉ホテル」みたいな看板が出ていて気になっていましたが、
ここは温泉が出るようで、ホテルや温泉施設がいくつもありました。


町を歩くタジク族はおよそ僕らが想像する中国人とは違っています。
日常話す言語はもちろんいわゆる中国語ではありませんが、
学校教育は北京語がメインなので、北京語で問いかければ北京語が返ってきます。
何とも不思議な感じ。



タジク族の女性はホリが深くて本当に美しい人が多かった。

カラコルムハイウェイ


子供や成人男性は人懐っこい感じだけど、女性はちょっとシャイな感じ。


タシュクルガンの町自体は高度が3200mと言われているので、
カシュガルから半日で上がってきた僕は、階段を登るとすぐに息が切れます。


そして日射し、紫外線は強いだろうけど、
夜になると急に寒くなるので、その日はセリーヌとヤク鍋を食べにいきました。
(これ絶品でとても良かった。)



なんとなく呼吸の浅い睡眠を経て、翌朝、またカシュガルに向けて出発。
午後にはカシュガルの町へ。




大都会ウルムチから、カシュガルに入り、手仕事を求めカシュガルを彷徨い、
おまけのようにカラコルムハイウェイへ。


こんな旅でしたが、いやはや中国という国の大きさに驚かされる旅でした。
こんなに見た目も文化も違う人達が同じ国、という単位にまとまっているとは…。
(実際にはまとまり切っていないから色々問題もありますが。)



この旅は、旅に行った当初から、50代以上の知人友人にめちゃくちゃ羨ましがられました。
世代ですね。
僕らの世代の友人からはあまり反応が無かったのですが…。
若い頃に、血が騒いだ、憧れの地。ということで本当に多くの感想を頂いたのがとても印象的でした。


2015年夏の新疆ウイグル自治区の旅、これにて終了です。




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