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2013年 中国 貴州省 少数民族の手仕事を求める旅5 苗族の手仕事
全ページではトン族の手仕事(藍染め)をご紹介しましたが、
こちらでは再び苗族(ミャオ族)に話を戻します。
この特集の2ページ目で摆贝のミャオ族を紹介しましたが、
あの村のように、日常的に民族衣装を着ている集落はもはやとても少なく、
そのためか、美しいと思える手仕事が残されている場所もとても少ないのが正直なところです。
観光化されつつも、紙漉きの仕事が残る石桥を訪ねました。
苗族の紙漉きの村 石桥(Shiqiao)
石桥は凯里からそう遠くない村です。
村の多くの人は紙漉きに携わっています。
ここ数年で観光のためか村は奇麗に整備され、小綺麗な印象です。
紙漉きに携わっているのは多くは年配の方ですが、漉く職人には若い人もまだおり、
さてこれからどうなっていくか、という村です。
そしてこの村では村の奥の家で一人のおばあさんが織物をしていました。
残念ながら糸は既成のものでまた色も好みでは無かったのですが、この村もかつては
こうして織り機が当たり前に各家にあったのだろうな、と。
Geijaの人々のろうけつ染め
麻塘と呼ばれる村には独特の文化を持つ人達がいます。
彼らは革家(Geija)と呼ばれ、政府からは正式な少数民族と認められていない。
つまり、何族とされているのか?あんまりよくわからないけれど、
彼らの作る蝋染(藍染め)は質が高く、また今でも村には若い作り手がいるので、
この村はゆっくりと見て回った。
女性達は伝統の帽子をかぶります。
この村はよく観光客が来るからか、物売りのおばちゃんがいるのだけど、
その横を我関せずお茶碗もって食事しながら通りがかる女性がいる。
その人だけかと思ったら、
その後にもまた一人そういう女性にすれ違った。どういう文化なのだろうか…。
僕は建築には明るくないのだけど、この村はトン族や苗族の村とは家の作りも大分違っている。
まず家の敷居がとても高い。よっこいしょでまたがねばならぬほど。
そして内部の作りもあれこれと違う。
なぜ彼らが少数民族として認められないのか、全くよくわからないが、
あれこれ「?」だ。
しかし、前評判通り藍の布にろうけつ染めを施したものは素晴らしい。
現在は注文もあるため、下絵に型紙がありますが、
かつては全てインスピレーションで描かれていたと言います。
ペンのような道具を使って細かいろうけつ染めを施します。
柄は中国らしい、動物など生き物のモチーフが用いられるものが多く、
一枚の布が躍動感に満ちています。比較的、動きのある絵柄が多いです。
左上:まだロウが付いた状態のもの。右上、右下はそれぞれ完成品。
中段左:下絵の段階。道具箱の竹かごが美しい。中段右:ろうけつを施すための道具。
下段左:現役の作り手でナンバーワンはこの女性。
苗族の村に民泊
郎コ(Langde)という苗族の村に民泊。
ここは北京オリンピックの時に聖火リレーが通過した村、ということで
一躍全国に名前が知れた苗族の村らしく、それをウリに観光に積極的な村。
と言っても、ここは30分もあれば村をぐるりと回れちゃう規模の村で、
敷き詰められた石が美しい村の真ん中の集会場以外、特に見るものもない。
集会場でぼんやり。
驚いたのは、民泊させれもらった家には無線LANが通っていたことか。
(「wifi?」って聞いたときの家のおばちゃんのドヤ顔ときたら!)
そしてこの村は民族衣装を着ている人が少なかったですが、女性はデカい赤い造花を
頭に付けるのがどうやら流行(?)のようで、みな付けていました。
写真左のおばちゃんが泊まった家のおばちゃんなんですが、
夜はテキパキ食事を出して、地元の米焼酎をググッと飲み、豪快な人でした。
次は貴州省雷山県の伝統的な焼き物の工房を訪ねます。